中小企業診断士2次試験平成26年度事例Ⅱ

 久しぶりに平成26年度事例Ⅱに触れてみました。第1問でPPM、第2問でデシル分析とこの年の受験生は面を食らったでしょう。私は、初めての受験が次の年の27年度からだったので、こんな問題も出るんだと第三者的に傍観していました。それはさておき、久しぶりに解いてみてやはり企業の方向性を考えるのは2次試験で重要だなと改めて感じた問題でした。

 通常は、SWOT分析で診断するのですが、今回はPPM。第1問の「2000年時点」と「2014年時点」でわかることは、金のなる木と花形が、2014年時点ではそれぞれ負け犬になり、新しい介護ツアーもまだ、問題児です。ここで、B社がやらなければならないことは、負け犬2つは撤退してでも、問題児の介護ツアーを花形にもっていかなければならないこと。要は、介護ツアーで売上拡大してシェアーナンバー1になることです。B社の方向性は介護ツアーの売上拡大になります。

 その具体策が問2から問4までを解けばわかるということです。売上を分解すると客数×客単価(単価×回数)!この2つあるいは3つを上げれば自ずと売上は拡大します。

 問2で問われているのは、この客数増加です。新規顧客獲得すれば、自然と客数は増加します。その為の新規顧客獲得のためのコミュニケーション戦略。戦略と問われれば「だ・な・ど」で答えればリスクが少ないです。コミュニケーションとあるので、双方向可能で、事例Ⅱを意識して「だ」のターゲットを具体的に丁寧に書き「な・ど」につなげればいいかと思います。

 問3で、回数(数量)が聞かれています。ここは、深読みせず、設問1では素直に上位顧客層を重要顧客層に。設問2ですが、ターゲット像を上位にするのか、下位にするのか、迷うし大手予備校の解答も下位層をターゲットになんてありますが・・・・。ここは素直に、せっかく設問1で重要顧客層を特定したわけですから、狙う顧客は上位です。しかし問われているのは「層」ではなく「像」です。設問2の初めに総利用金額の差を問われています。要因は回数の差ですよね。ここは、デシル分析の層にこだわるのでなく、初めに回数が重要だと分析しているわけですから、回数を多く利用してくれそうな人をターゲットにするべきです。そして「像」なわけですから、第5段落を中心にうまくまとめれば大丈夫なはずです。

 そして、最後の問4で客単価です。回数を上げるか、単価をあげるか、一番いいのは、単価を上げ、回数を上げるのがベストです。80字と少ないので、まとめ方は難しいですが。ここで、制約条件の「単独で提供」「X市内の顧客」とあります。制約条件はある意味ヒントです。「単独で提供」は、B社の強みや経験が活かせればOKかと、「X市内の顧客」は、もともとX市内とつながりがあるわけですからここも与件を丁寧に読めばOKかと。これに海外旅行などの単価アップ、歴史の話などの付加価値アップでリピート回数向上につなげれば・・・。しかし、80字は難しい・・・・・。

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