この会社の方向性が読めない。社長はなにがしたいのだろうか。試験としては、だめなところと良いところが結構、明確でわかりやすいのだが。第4問での「X社以外での販路開拓・・・」X社の依存度を下げたい?本当に下げたいと思っているのだろうか? 現在でも売上の90%はX社であり、そのX社の為に国内唯一の調達先となり在庫管理、発注・発送業務まで請け負うとは、X社の依存度下げるのでなくどっぷりX社に依存しまくり、運命共同体へまっしぐら的な感じですが。それはそれで、中小として進む道としては間違いではないはずですが。
試験として、方向性を考えてみると「X社から取得した新たなノウハウで、X社以外の販路開拓を行いX社の依存度を下げながら売上拡大を図る???」長い!売上拡大は企業として当たり前という観点から一言で言うと「X社から脱却」第1段落、第4段落に売上、経営面と依存していることが書かれているので、ここらへんが改善しなければいけないことかな。どうやって改善するのか、第2問、第3問、第4問を第一問の強みを活かして解いていくと出来てしまうのが2次試験の全般の特徴ですね。
第一問の強みは、事例Ⅲなのでやはり技術的なことですよね、弱みは、やはり方向性である依存度を上げておきたい。”事業変遷という言葉が気になりますが、10点ですので、論点さえ押さえられれば書き方で差はつかないでしょう。
第2問は、今の問題点の改善ですね。第7,8段落を因果で丁寧にまとめましょう。まずは内部の改善でX社からの業務移管をスムーズに進められるというストーリーです。
第3問は、いよいよ収益拡大が見込める業務移管をスムーズに行う必要があります。単に請け負うのでなく、業務を自ら内製化することで社内に「知」として蓄積する必要性があります。なんせ、この「知」を使って販路開拓を行うわけですから。これが設問1の解答ですよね。そして設問2はC社のだめなところとX社の要望をつなげれば大丈夫です。160字と長いので、ちゃんと聞かれている「生産計画」、「資材調達計画」に分けてそれぞれの問題点がX社の要望につなげるように書ければOKです。
第4問、いよいよX社からの脱却ですね。C社の経営資源である、①第一問の強み、②X社から取得したノウハウを使い提案できれば問題ないかと。ただ、こちらも160字と長いので、主語と述語がちんぷんかんぷんにならないように気をつけましょう。テクニックは箇条書きで書くことです。
考えてみればこれを80分で解くのは難しいですね。天才的な人は5%位いるかもしれませんが、残りの15%位は凡人なので、みんな完璧な答案なんて出来ません。素直に問いを受け入れれば、上位20%も夢ではありません。